勝手にふるえてろ / 綿谷りさ

文学界 2010年 08月号 [雑誌]

文学界 2010年 08月号 [雑誌]

文学界8月号掲載、綿矢りさの新作『勝手にふるえてろ』。単行本もすでに発売されているようです。


いちばん心に残ったのは、主人公の女性「ヨシカ」が、ずっと好きだった「イチ」と、絶滅した動物の話題で意気投合したときのこと。「気が合う」ことが恋愛においてちっともプラスにならないという例を、初めて小説で読んだと思う。「気が合う、だからなに?」


片思いをこじらせるって大変。ラストの展開には本谷有希子のある小説を思い出した。